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「ッ!」



突然くすぐったさを覚えて我に返る。



またはるき君のことを考えていた…



チラッと見ると、少し間をあけて後ろで歩いていたはずのはるき君が



距離を積めてあたしの下ろした長い髪を触っていた。



胸が跳ねて思わず足を止める。



じっと彼を見つめていると、髪を見つめていた目があたしに向いた。



ドクン…



「璃花…」



ドクン、ドクン、ドクンドクンドクン…



見つめられただけなのに



名前を呼ばれただけなのに



こんなにドキドキしてしまう。



そっと、はるき君はあたしの頬に触れて…