「それからあたしは…悲しくても辛くても、それに呑まれないようにしているの。」 はるき君は静かに聞いていた。 あたしをそっと抱きしめながら。 「お父さん…亡くなってたんだね…辛いことを聞いて、ごめん…」 ぎゅっと抱きしめる力を強めてくる。 「でも…たまには呑まれてもいいんだよ。」 「いや……それじゃあたしはあたしが許せない。」 お母さんを追い詰めたのに、のうのうと生きられない。 「だからなに?」 「…は?」 はるき君の一言が場に合わなくて、唖然とした。