そう呟いた理恵の横顔は
どこか物悲しげに外を見つめていた。


鳴りやまない雨の音。
視界にちらつく雨の粒。


窓越しからでも冷たさが伝わって来るのがよく分かる。




「下んない......?そりゃそうだろ。下んねェよ、このやり取り」

「そう、下らない」

「あぁムカつく!何なんだよお前」

「小宮 理恵」

「あ......そういう意味じゃなくてさァ」




ハァとため息をつきながら
後ろ髪を掻きむしる昴。


調子が狂ったのか、
それとも喧嘩腰に飽きたのか、
呆れた様な表情をしていた。




「ちなみに、どんなにねだっても昼飯はあげないから」

「マジすかぁ......?」




昴は再び大きなため息をつく。


そして理恵に対し皮肉を言い、
また口喧嘩になるのであった。