用なんてないし急ぐこともないけどあの場にはいたくない。

逢崎達から逃げるようにしてついた場所は………

一面緑で木々が風に揺れていて……

すっかり春の面影がない……



二人で見にきた桜の場所だった……

葉桜で春の欠片(かけら)もない爽やかな桜の木。

まるであたしと逢崎の季節が終わってしまったことを語っているみたい……