「キャーキャー言われて鼓膜破れそうだったから、最近は掃除用具入れに隠れてたんだ♪」


「……へえー」


ってか、幽霊って鼓膜あるんだ……。


「ねえねえ、あなたの名前は?」


「……新垣佳奈。2-3」


「へえー。」


「で、結局さ、何でここにずっと居るの?」


「うーん……教室が嫌になったから……かな?」


「ふーん……」


花子の顔は曇り空。


「………んま、暇だしいつでも来てよー。佳奈みたいな人、初めてだし。怖がんないからさあ」


えへっ、と笑う彼女は、私の全てを飲み込んでくれた気がした。