それで、一度落ち込んでた時期があったけど、考えても仕方がないことだとわかったから考えるのをやめた。
ま、今更そんなことを言ったところでなんにも変わらないんだけどね。
「翼も女の子らしい格好をすれば十分可愛いわよ。ただそれを翼はしようといないだけ。」
お母さんが珍しくあたしに優しい言葉をくれる。
いつもいつも、梓、梓…ってうるさいくらいなのに。
「そんなことないよ。あたしが女みたいな格好したところで、キモイだけだし。」
「まだ、昔のことを気にしてるのか?」
とお父さんはこちらを見ずにテレビを見ながら言った。
昔…
そうかもしれない。
「……………。上に上がる。お風呂空いたら呼んでって梓に伝えて。」
