「……えっと、もしかして流行りの冗談とかですか?」
「いえ、本気です。」
「あ、そうですか。」


にっこり微笑まれて、俺は引き笑い。


えー……倉橋 美哉(クラハシ ミヤ)、高二の立派な男子高校生ですが………。


これまた立派な男子高校生、遠山 夕(トオヤマ ユウ)くんに告白されました。


ええ、そりゃもうビックリです。



なんと言い表せばいいのか。


「えっと、俺男だけど。」
「見れば分かりますよ。」
「ですよねー。ところで話したことありましたっけ?」
「ないですね。初めてです。」
「ですよねー。で、俺が好きだと?」
「はい。一目惚れでしょうか?」



そんな笑って問われても……困るよ。



よし、とりあえず話を整理をしよう。




俺は先生に用事を頼まれて、階段を駆け上がってたら踏み外して、見事に落下。


んで、下にいたこの遠山君にキャッチされたわけだ。



俺が遠山君について知っていることと言えば………頭がいい。

学年トップの成績だ。


あと女にモテる。


女子が騒いでるのを見た。


……ぐらいしかない。



一年の時も、今も同じクラスじゃないんだから仕方ない。

共通の友人がいるわけでもないんだから。