「あ、あたしー
山風くんのことがスキッあたしと付き合って?」

女は俺に近づいてきた

「俺は嫌い。じゃな」

いつもこんなんだから
瑛梨奈の前でも…こーなっちゃうのかな
ほんとに伝えたいことが伝えられない。
逆のことを言ってしまう、だから喧嘩になる…
ほんとは1番仲良くしたいのに」

「ま、まって!私諦めない!
あの子でしょ?相沢 瑛梨奈!あの子がいるからっ!」

こんな女にバレてんのかよ。

「だから?
っかめんどいんだけど…
わかってんなら諦めてくんない?」

「や、やぁ…ヒック…ぅー…」

女は泣き出した

キモイ、めんどくさい

「キスしてくれたら
諦めるっからぁヒック…」

「はぁ?
キスってゆーのは、好きな人とすんもんなの
ここ大丈夫?」

人差し指を頭に
二回トントンっとやった

「…ゔっ…山風くんのばかあ」

女は走って行った

「…バカなのはお前だろ…」