「これでホモじゃなかったら
もっと人気だったのにね」

嫌味ぽくいうまり



あんな嘘つくんじゃなかった

「別に好かれたくねーよ」

「ふーん」

「それに、俺は」

言ってしまいたい。

でも、今更言えない…

「なに?」

「いや、なんでもない」

「…そう」

まりは顔を窓のほうにらよせる

ごめんまり

「実」

「なんだ」

「あ、あれ」

怯えた声でまりが窓の下を指さす

「!きたか」

少し観察するか

「まり、窓から離れてろ」

「うん」

まりはゆっくり窓から離れる

俺は隅から窓の下を覗く

暗くてよく顔がみえない…

だれだ。

男はいかにも不審だ
キョロキョロとしたり
ポストをあけたり閉めたり…

拉致があかねー

「まり、俺もーいくわ」

「え?」

ガラッ

「おにぃーさん、なにしてるん?♪」

俺は窓をあけ、身を乗り出す

「実あぶなっ」

男は逃げよう走り出す

「逃がすかよっ!!」

そして俺は窓から飛び降りる

「よっと」

着地せーこー!

「実!!」

上からはまりの不安そうな声が聞こえた

「大丈夫!すぐに捕まえてくっから!」

「うん、気をつけてね」

「おー!」

俺は男が走っていた後をおう