ほんとはトイレじゃなくてまりがいるであろう
理科室

理科室、理科室~

っとここか

人目に付かない廊下の1番端にある
理科室

……

話し声が聞こえる。

まり?

ひっそりと話し声が聞こえる方に足を進める

「…ぜ?」「い…よ!」

男の声!?

嫌でも早足になる

中にいる

「どーする?このままやっちゃう?」

「石黒 まりちゃん顔はかわいいのに
性格は最悪、まさに小悪魔
瑛梨奈ちゃんの天使さが身に沁みるわ~」

「てか、瑛梨奈ちゃんわざと石黒 まりといんじゃね?」

「は?どーゆーことだよ」

「いや、だからさ
石黒 まり を引き立て役として活用してんじゃね?」

んだよそれ

そんなこと

「ふざけんじゃないわよ。
黙って聞いてれば、えりのことなんにも知らないくせにえりの悪口言うんじゃないわよ!!
このブスがっ」

え、ちょ!まり?
こんなまり初めて見た。
でもそーだよな、友達の悪口いわれればな
それに、まりにとって瑛梨奈は特別だ

瑛梨奈と仲良くなってからまりは変わった
もちろんいい方に
今まで氷のように冷たく冷えきったまりの心を
瑛梨奈はその暖かさで少しずつ溶かしていったんだ。
だれにも、従わない自我の塊のまりの心を
癒していったんだ。