「それから、兄貴が旅にでるって言い始めてね」

「旅?!またなんで」

「よくわかんないけど・・・好きな子をアメリカで見つけたんだと・・・」

「アメリカ…」

また遠いところに…

「兄貴いなくなってからだ伶斗は・・・変わった、そして僕の人生を狂わせた
僕にとても冷たくなってそのうちここを出ていけって言ってきたんだ
僕は財閥の息子だから周りからもすかれない
僕の居場所はここしかなったんだ!なのにっ」

「そんな…」

哲也の唯一の居場所はWOLF
お兄ちゃんはそんなこと知っていたはず

「僕は嫌だった、だからアジトに通い続けた、でも、伶斗は悪化するばかり
そのうち、僕を殴りつけてきた
誰も止めてくれなかった、実も隼人も!
見て見ぬ振り!」

「・・・酷い」

お兄ちゃんがそんなことするなんて
でも哲也の目は嘘を言っていない
真剣だ…

「痛かった誰に殺られたよりも1番!
心がエグられる気持ち、辛かった。
だから僕は等々逃げ出した、そしてある日伶斗とエリナが引っ越してきた、それでエリナ、君を見た瞬間、伶斗に復讐してやろうって決めた、伶斗の一番大切なものをとってやろうってね」

それはこの前もきいた
ほんとの復讐がこれだったんだ。
この結婚には哲也の復讐がつまってたんだ。

「本当はあの日の話にはまだ続きがある
気づいてると思うけど
伶斗が生きてるよね。僕は銃をうったのに」

そうだ、確かに哲也はいった
銃を構えお兄ちゃんにうったと
殺したのは自分だと
でもお兄ちゃんは生きている

「あの後ほんとは伶斗を打ってないんだ
楽に殺すなんてそんなことしたくないし
もっと苦しんでほしかった。
だから伶斗を遠くに 監禁して
瑛梨奈にも絶望を与えてから
僕の嫁になったとき伶斗を連れてこようとした…」

「…そうだったんだ」

「でも、リスが伶斗をよんじゃったから
もぅ計画はおわった」

哲也は顔が見えないように
手で自分の顔を覆った