瑛梨奈Side

ハァハァハァハァハァ

ずいぶん走ったな
ウェディングドレス…走りにくい…
ここは広場みたい。

「ここまで来たら大丈夫・・・教えて?
あの日言ってたこと。お兄ちゃんが哲也にしたこと!」

「・・・」

「哲也言ってくんなきゃあたしこれからも哲也こと軽蔑しちゃう・・・」

もともと哲也は優しい人ってことは知っている

「…伶斗は」

ゆっくり、哲也は話しだした

「僕は元々WOLFに入ってたんだ」

「え?あたしお兄ちゃんからそんなこと聞いてない」

哲也がいたなんて知らなかった
なんでお兄ちゃんは言わなかったの?

「まぁそうだろうね僕をWOLFから追放したのは伶斗だから」

「嘘っ」

お兄ちゃんがそんなことするわけない

「嘘じゃない!嘘じゃないんだ」

哲也が今にも泣きそうな子供にみえた

「でも、なんで?そんな事したってお兄ちゃんにはなんのメリットないはずなのに・・・」