「ふぅ……。あれを見れた瞬間思ったわ。マネージャーやってて良かったってね」
ひと段落ついたのは、相談、ではなく萌え語りが始まってから1時間は経った頃だった。
「もうこんな時間、あたし帰るわ。また来るね!」
興奮した明るい声音で出ていった彼女。
二度と来るなと言いそうになったが、その体力も残っていない。
残された私はぐったりしたまま。
立ち上がる気力もなくて、まだしばらくトイレにこもるのである。
* * *
次の日の放課後も、校舎裏に一番近いトイレに居る。
昨日のマシンガントークで精神やその他もろもろを削り取られていて、初めて本来の用途でここを利用しそうな気がしてきました。
気分が悪いなら大人しく下校すればいいのに、習慣とは恐ろしい。
一般家庭のものより広めの個室で深いため息をこぼす。
その時。
「神様、いますか?」
本日の相談者がやってきました。