「何?行く気になった?」
わくわくするんじゃありません。
でもそうだね。
職員室なら、きっと生徒名簿や、回収されたノートとかがあるはず。
「……うん、行くよ」
悩んだ末の応えに、浪瀬は目を丸くした。
「なんだ。結局お前も問題が欲しいのかよ」
「貴様と一緒にしないでよ。私は別件」
「ひょっとして、空色の封筒か?よくやるよな」
「当然よ。力になりたいと思うから……」
「何がお前を、そうまでさせるんだ?」
言われて、少し考えてみる。
「なんでだろう。……………でも、神様始めるきっかけになったのは、浪瀬だったね」
「初耳、そんなに俺様のこと……」
「思ってたよ、サイテーヤローだなー、と」
浪瀬が感動で、よよよと泣き真似しそうになったのを否定する。
途端、目がすわった。
「俺に対する扱いだけひどくね?」
「ひどくないひどくない」
「俺様が神様に相談した時も、テキトーな返事しやがったし」
浪瀬は震えだす。
「一般論を述べただけですよ」
はじめはぷるぷると小刻みに。
「そんなんでよく神様とかできたな!」
そして、ぷるぷるを通り越して、ガクガクと大きな貧乏ゆすりに。
「トイレの神様とは、神とは名ばかりの何でも相談室らしいよ」
ついに浪瀬はずっこけた。
踏んでくれと言わんばかりに、目の前で横たわり、片脚抱えて震えている。
「…………」
「あ…………足つった………」
「でしょうね」
あんな変な格好で静止するなんて、一般人には無理な話なのよ。


