最後に五芒星を書き足す。
定規でてきとうな幅を残して破り取り、文字を包むように折った。
半分につけた折り目に添うように、対角線で三角を作る。
三角になりきれなかった余白を、底辺に添うように折りあげ、長い部分を余白に差し込むように双方折れば、簡単な包みができた。
表に『差出人のあなたへ』と書けば、完成。
久しぶりに折ったわりには上手くできた。
満足して、ひきだしの右端奥に突っ込む。
しばらくすると、チャイムが鳴った。
「…………では、今日の授業はここまで」
気づけば、つまらない授業は終わっていた。
何も聞いてなかったけど、どうせ教科書を読んだだけだから、気にすることはないよね。
時は経ち、1週間後の同じ時間。
両手に抱えて来た教科書やノートを机に置く。
前回と違うのは、早速、資料集をひきだしに放り込まないこと。
同じ教室の同じ席で。
ひきだしの中を覗き込む。
…………あった。
わたしの書いた小さな手紙が消えて、代わりに空色の封筒がひっそりと存在を主張していた。
そっと抜き出し、また机の陰に隠れて開いた。
こそこそしているのは、この中身を他人に見られたくないから。
空色の封筒から顔を出した二つ折りの便せんを覗く。


