トイレの神様‐いいえ、ただの野次馬です‐


「たまにいるよねぇ、男盗られたと騒ぐ女。自分に魅力がないから離れていったんでしょ。それを『あんたのせいでー』とか言っちゃって。人をけなす暇があるなら己を磨く努力をしなさいよ。きっと男の方は、あなたたちのその醜い心を無意識に感じたのね。いい判断だわぁ」



「……やっと本性現したわね、3人に言いつけてやるんだから!」



「どうぞご自由に。痛くもかゆくもない」



にこっとぶりっこ笑顔を貼り付ける。



「このっ…!」



女の1人が手を振り上げた瞬間。



「おいっ、何やってんだ!」



声をあげてこっちに走ってくるのは、わたあめを持った孝啓。



「無事か、野枝ちゃん」



「たかひろくん……、こわかったよぉー」



彼の背中に手を回し、腹に額をつける。



「ふええぇぇぇー」



渾身の泣きまね。


彼は私の背中を擦る。



「お前ら何やってんだよ! 最低だな!」



「ちがうの孝啓。あたしは…」



「言い訳なんて聞きたくねぇ。野枝ちゃんを殴ろうとした。それだけで十分だ」



「っ……」



チャラ男とは思えないほどの性格イケメンぶりを発揮した孝啓。