楽しい夏休みを過ごすため、明日は課題提出日と暗示をかけた。


夏休み最終日の苦労を初日に持ってくることで、後半気がねなく遊び回ろうという魂胆である。




夏休み2日目にもかかわらず、2学期初日のような疲労感。


カーテン越しにもわかる強い日光が私の顔面に直撃し、飛びかけた意識が戻ってきた。


眩しさに目を背けると、そこには目の下にクマができて、少しやつれたような自分がいた。

ひどい顔……。


そこにある鏡が恨めしい。


かわいい顔をしているわけでもない。
いたって普通で平凡な一般人、それが私。

……の、はずなんだけど。



「………ふはっ、犯罪者の顔してる」



思わず自嘲したが、正直なところ、笑えない。

この顔で外を歩けば、悪い意味で注目を浴びること必須だ。



「まぁいいや。今日は寝るしぃー」



計画通り、夏休みの宿題は全て終えた。

今日は遊びに出るどころか、外に出るような予定は一切ない。


片付けもそこそこにベッドに潜り込む。