「みんなおはよう、今日もよろしくね?」
そしてまたあがる悲鳴にも似た女子の声
ほんとくだらない。
神崎悠斗は王子様とか言われてるらしいけど私にはこれっぽっちも興味がない
少しその場で立ち止まっていた私はまた歩き出す
「ほんとくだらない」
小さく呟いた声が聞こえているとも知らずに
学校に入り教室のドアを開けると
「藍沢遅刻だ、あとで職員室に来なさい。それとお前のその茶髪はなんなんだ!黒に染め直しなさい」
はぁ…最悪。さっき神崎悠斗がいなければ間に合ったかもしれないのに…
「菜奈ってば学習能力なさすぎ。バカじゃないの?」
そう朝から毒舌っぷりを発揮してくれるのは親友の北野麻希
スラっとしてる麻希は誰とも付き合わないものの男子から告白されてばっかりだ

