年上彼氏【短】

「あ、いえ……」



先輩に謝られても、わたしは首を振ることしかできない。


だって、先輩だもん。




すると先輩は、首の後ろに手を当てて、

うつむきながら呟いた。




「なんで…もらってくれたの?」




そんな先輩が、可愛く見えた。



…というのか、それ訊いちゃいます?




じゃあ先輩は、何でくれたんですか?



そんなことは言えるはずはなく。




勝手に脈ありだと思い込んで、勇気をかき集めた。