「どんなのがいいかね~。」
二人で雑貨屋さんを物色する。
でも友達と買い物することなんてない私には、普通の女の子がどんな物を欲しがるのか正直わからない。
また私はペンを持ち、正直な気持ちを書いた。
私に友達がいないであろうことはきっと彼も察しているだろうし、知られても何の問題も無いから。
「そんなに深く考えなくていいよ。赤城だったら何が欲しいか教えてくれれば大丈夫。」
私なら…何が欲しいだろうか。
キョロキョロと店内を見回すと、キラキラした箱が目に入った。
手に取り、その箱を開けると、「星に願いを」のメロディーが流れ始めた。
すっごく素敵な音色…。
本当に星空にいるような気持ちにさせてくれる。
その音をしばらく聴いてから、私は手元のオルゴールを指差した。
「赤城ならそれが欲しいの?」
首を縦に振る私を見て、彼は私の手元のオルゴールと同じオルゴールを2個持ってレジに向かった。

