満員電車に乗って





『今日渋谷いかねー?』

『久々にナンパやろうぜ!!』


電車内では賑やかな、いや私からすると煩い男子たちの声がする。
声がする方を見ると私と同じ制服を着た、茶髪にピアスのいかにもチャラそうな男の子たちがいた。



苦手だな……あぁいう人たち。
自己主張が強そうというか…。

自分が自己主張できない分、私は主張が強い人は得意ではない。



一人の男子と目があったこともあり、これ以上自分の存在に気付かれないよう、私は手元の本に視線を帰した。