お互いそらすこともせず




目を合わせたまま時間が過ぎていく




そして、小さな声が聞こえた




「がんばれ」




しっかりと目を合わせたまま…




試合開始の笛が鳴り




俺は笹本に小さく微笑んでコートに入った




体はほぼ限界に近かったけど




そんなのもう気にもしなかった




あいつの一言が




俺の中で支えになっていた




そして……