素直に嬉しいと思った。 人付き合いが苦手なのか、ろくに友達も出来なくて、だから郁也に捕まって高校生活を送っていて だから私に向かって笑顔を向けるレイジに嬉しくてたまらなくなった。 「あとそのピアスと背中、今日家に治療来てくれるからな」 「治療?」 「最近の傷もあるんだろ?」 「うん…まぁ…」 アキさんの洞察力は凄いと思った。 あんなに一瞬だったのに、私の背中が古傷から新しい傷まであると瞬時にわかったようだ。