朝はあんなにも私と学校に行くのが面倒だと言っていたレイジ。



なのに今はこうやって私を待っていてくれる。



意地悪だけど、どうやら彼は優しいらしい。



口が悪くて素直じゃない。



だけど今日一日で少しレイジのことが分かった気がする。



それがなんだから嬉しくて




チャイムが鳴ってすぐ廊下へと飛び出した。




「レイジ!」




ニッコリ笑う私に、腕を組んでもたれかかっていた背中を壁から離して、相変わらず目付きの悪い瞳をこちらへと向ける。




「行くぞ」



「うん!」