「ピアスを外してやれ」 そう言って立ち上がったリュウガさんはアキさんへチラリと視線を向ける。 私の耳には赤く竜の彫られたピアス。 簡単には外す事の出来ない特殊なピアス。 私は牙竜という暴走族チームのトップと付き合っていた。 名前は仙崎郁也、 同じ学校だった彼に、気に入られた私は強制的に付き合わせられていた。 でも、ただ付き合うだけならきっとなんとかなっていたと思う。だけど違った。 郁也は言うことのきかない私に「愛の印」だと、背中に何度も煙草を押し付けた。