まぁ確かにそうだ。
けどこの人数があの教室に入るとは思えない。
それに、レイジはどう思ってるんだろう。
知らない人達がこんなにゾロゾロと付いて来る事に。
勝手に無駄んで写メなんか撮られているだろう事に。
でもきっと、レイジのおかげてこの学園祭は盛り上がってるに違いない気もする。
レイジがいなかったらきっとこんなに沢山のお客さんは来ないだろうし、きっとレイジ目当てってだけで来てる人なんて山ほどいる。
そう思うとやっぱりなんだかレイジは遠くの人だった。
少しだけ寂しくなった。
自分はこんなただの平凡で、レイジは王様だった。
そんな私を、レイジは好きだと言った。特段取り柄もあるわけでなければ、むしろ何にも持ってない私を。
レイジはレイジだと言いながら、1番比べてるのは私なんじゃないかと思ってしまうほど、自分が惨めに見えてくる。



