「やっぱりダメ!」 「あ?」 「やっぱりレイジホストになんてなっちゃダメ!」 「何だよいきなり、さっき見てぇって言ったじゃねぇかよ」 「ダメったらダメなの!」 必死で「ダメダメ」言い出す私に「なんなんだよ」なんて言いながら不機嫌そうに眉間にシワを寄せるレイジ。 なんとなく分かった気がした。 レイジの気持ちが。 レイジが私に浴衣を着るなって言った事と、同じ事を私は今している。 「他の男に見られてんじゃねぇよ」と言ったレイジ。 今の私はスーツ姿のレイジを「女に見せたくない」って思ってる。