「今年はあーちゃんの為に出たんだろうね!」
え?私の為?
「私のために?」
「だって一般の客が入ってくる学園祭なんて危ないからさ、あーちゃんを1人には出来ないんだよ!」
「危ないの?」
「敵が乗り込んで来たりする可能性もゼロじゃないしね!」
「なるほど…」
「でもまぁ1番はこれじゃない?」
そういってイツキは私から離れていく。
その瞬間
「ねぇねぇお姉さん1人?まぢ可愛い!めっちゃ可愛い!アドレス交換しない?むしろデートしない?」
レイジと同じ金髪頭なのに、それはなんだかレイジと違って嫌な印象を与える。
「俺運命感じちゃった!本当君可愛すぎだよ!名前なにちゃん?」
耳には無数のピアス、ジャラジャラと付けられたアクセサリー。
多分これってナンパなんだと思う。
イツキ助けて!って思ってイツキを見るけどその顔はどこか楽し気で、何故が中指を口の前で一本立てた。
え?なに?どういうこと?
黙ってろって意味?
挙句の果てに男は私の肩を抱き寄せたりなんかしてきて、
その勢いで「きゃっ」思わずバランスを崩す



