でもバイクを下りてすぐ、歩き出そうとしていた私に、 「あれ着んのかよ」 やっぱりまたレイジは聞いてきた。 だから昨日の事は夢じゃなかったんだって、あの出来事は夢じゃなかったんだって 「き、着ないわけにいかないじゃん…」 和風喫茶やるんだから、クラスの出し物なんだから。着ないわけにはいかない。 そういう私の台詞を聞くと、どこか不機嫌そうに舌打ちを鳴らすとそのまま私を置いて歩いて行ってしまった。