ブラックⅠ-出会い-




そのあと何事もなかったかのようにレイジは雑誌へ視線を戻していたけど、私の心臓はしばらくドキドキが収まる事はなかった。



何だか無駄にレイジを意識しちゃって
きょどっちゃって、




イツキには「今日のあーちゃんゲーム弱すぎー」なんて言われたし、どこかから戻ってきたカエデには「アオイちゃん何か変だよ?」なんて言われた。




でもやっぱりレイジは普通だった。

さっきまであんなにもイライラしてたのに、




イライラして仕方ないみたいな事言っていたのに。



だから次の日から何だか教室で準備してる時もいつレイジが廊下を通っているのか気が気じゃなかったし、



「ここに来ないのもムカつく」と言ったレイジを一人にしとけないとも思った。



昨日まで準備が楽しくて仕方なかったのに、今は早くブラストの倉庫に言ってレイジが座るソファーの隣でいつものように漫画でも読みながらゴロゴロしたい。



そしてやっぱりそっちの方が私には合ってるんだとも思った。