「これ看板塗ってるから、一緒にやろっか」
今度はぽっちゃりした子と反対側の小さくて可愛い女の子が笑顔を向けてくれる。
「うん」
そんな私の行動にイツキはすごい驚いているみたいだった。
隣に座ってはいるけど、驚いて言葉も発しないほどだった。
でもそれはクラス皆がそうだったみたいで、こっちを見ている。
普段周りとつるまない私とイツキがいるこのグループを凝視している。
でも私だって何にも考えないでここに来たわけじゃない。
私の事を、レイジの彼女である私の事をよく思ってない人がたくさんいるって事くらいわかってる。
レイジが好きな子、カエデが好きな子、イツキが好きな子、ブラストに憧れている人達。
その人達にとって自分が良い存在じゃ無いことは分かってる。
だけどまた、その反対もいるって分かってた。
