無性に心臓がドクドクと音を上る。
いままでずっと1人の方がラクだと思ってた。
1人は嫌いなはずなのに。
1人でいたらもう傷付く事も、何かに期待をしなくてもすむって。
だから友達は作らなかった。
ただラクな方に逃げてるって分かっててもそのままにしてきた。
私の言葉に目の前の5人がまさかと言わんばかりに驚いている、もちろん隣のイツキも。
だけどその視線もすぐに普通のものに戻って「うん、いいよ」と手前の少しぽっちゃりとした優しげな女の子が横にずれて2人分のスペースを作ってくれる。
「ありがとう」
もしかしたら私の声は緊張のあまり震えていたかもしれない。



