ブラックⅠ-出会い-




無性に心臓がドクドクと音を上る。




いままでずっと1人の方がラクだと思ってた。




1人は嫌いなはずなのに。



1人でいたらもう傷付く事も、何かに期待をしなくてもすむって。



だから友達は作らなかった。

ただラクな方に逃げてるって分かっててもそのままにしてきた。




私の言葉に目の前の5人がまさかと言わんばかりに驚いている、もちろん隣のイツキも。




だけどその視線もすぐに普通のものに戻って「うん、いいよ」と手前の少しぽっちゃりとした優しげな女の子が横にずれて2人分のスペースを作ってくれる。




「ありがとう」




もしかしたら私の声は緊張のあまり震えていたかもしれない。