何だかあっという間だった気がする。


何が気に食わなかったのか、そのあとレイジに一発ゲンコツをお見舞いしたお姉様は見た目とは似合わず豪華にゲラゲラと笑うと



「また会えるかしら?」とレイジと話す時とは全くの別人な優しい声で私にそう言うと笑顔を向けて爽快に去って行った。


それを追いかけて行くカエデ。


「ぎゃー!」と今さら騒いで散らばったゲーム機を拾い上げるイツキ。



「っち」最後までお姉様に態度最悪だったレイジ。



でも態度は最悪だったけど、レイジはお姉様の事が嫌いなわけじゃないと思った。むしろ好きな方なんだとも思った。


それはなんとなく私のカンだけど。
そしてお姉様もレイジの事が心配でここに来たんだとそんな気がした。