でもどうみてもそこには女の子が座っている。
「え、でもイツキ…?」
「ねぇねぇ君、そこの席交換してよ」
女の子へと、キラキラの笑顔を向けると女の子は頬をピンク色へと染めてイツキを見上げる。
「あ、はい。もちろんです…」
イツキ凄すぎる。一瞬にして女の子を落とすなんて。一体どこでそんなキラキラスマイルを学んだんだろう。
「はい、あーちゃんどうぞ!」
女の子が荷物を持って、昨日私が座っていた席へと移動したのを確認するとイツキは嬉しそうに私を自分の前へと腰をかけた。
こんな勝手に席を変えて先生は怒らないのかな。後ろでニコニコと微笑むイツキを見つめると
「ん?」
か、可愛い。
首を傾げたイツキが可愛いすぎて何にも言えなくなった。



