王に愛された女




 刹那、左上腕部に激痛が走った。

「いったぁ…っ」

 ガブリエルは左上腕部を押さえた。

「どうした?」

 オラシオンが聞いてくるが、ガブリエルは答えられなかった。

 痛いところが刻印の場所だったため、ガブリエルは包帯を外した。

「…!?な、何これ…」

 ガブリエルは刻印を見て絶句した。

 昨日見たときは、確かに赤かった筈だ。だが刻印の色は白色に変わっている。

「嘘だ…」

 オラシオンが信じられないと言いたげに呟く。

「…え?」

「これは…」

 オラシオンはそのまま黙ってしまった。