いらないって言われた言葉は流石にショックを隠せなかった。

 だから、奈美が俺を信じられないなら、一層‥‥‥

 そんな風に考えてみたが、結局、

「財布忘れちゃって、無銭飲食になっちゃう」

 奈美からのメールで迎えに行く事になった。

 俺しか頼る相手の居ない奈美。

 それならそれでーーー

 暫くは奈美の妄想に付き合ってやっても悪くない。

 愛しいから許せる相手はこの世にたった一人。