君が残してくれたもの



だからと言って彼らと馴れ合うつもりはないけど向こうが…紫恩が友達友達うるさいし。

友達になって何がしたいんだろう。
私と友達になんかなっても楽しくも面白くもないのにね。

それなら美少女を口説き落とす方が紫恩には合ってると思うんだけど。

悠希は喧嘩してる方が、玲音は家で寝てる方が合ってると思うんだけど。


「よく分からない」


そう、呟いたけど私の言葉は夕焼けの空に消えていったのだった。


誰に届くことも響くこともなく、ただ静かに消え入るように。


でも、「大丈夫」って言われてる気がする。
空に…ううん、海音に。

いつまでも引きずってちゃ駄目なんだろうけど私には忘れることなんて出来ない。

自分が加害者なんだから忘れられない忘れたくない。