君が残してくれたもの


「蓮々さん…オレンジジュース美味しかったです。ありがとうございました」

「…別にいいけど。俺の名前、蓮々とか思ってない?」

「…違うん、ですか?」

「俺は蓮(れん)だから。蓮々は明海が勝手につけた名前」

…なるほど。
いわゆるアダ名と言うものですか。

それにしてもさっきよ蓮さんとは大違い。
寝起きと今とじゃ全然違う。

「俺は海里(かいり)覚えとけよ、チビガキが」

…この人ほんとうざったい。
殴っていいかな?切れていいかな?

「海里――!!」

「いい加減にしてくださいよ」