君が残してくれたもの


別に忘れてた訳じゃない。
ただ、思い出したくないんだ。

私が悪いし…私のせいだし。

『…悪い。まあ、あいつらはイイ奴だから。じゃあな』

私が無言になったのが分かったのか蒼空は私に謝って、彼らをイイ奴だからと言って電話を切った。

なんで蒼空が謝るのよ、馬鹿。
…結局なにが言いたかったの?

心配、してくれてたのかな。

電話を切て携帯をポケットに直すと三人は私をガン見。
…なんで?

「蒼空さん、知ってんだな」

あの悠希が人様に さん をつけてる。
珍しいこともあるんだね…。

世の中分からない事ばかりだ…。