君が残してくれたもの


一回目は確か…香水の匂いがなんたらかんたらで二回目は…そこに金髪もいたような…?

「…まさか、あんた…悠希?」

私の前に肩を少し震わせて座る金髪に向けて声をかける。
肩、震えてますけど…。

「やっと気付いたのかよ、鈍感」

「鈍感で悪かったわね」

「髪切ったのか?」

「うん、今朝」

「やること早ぇな」

「ちょ、ちょっと!!悠希と羽音ちゃん知り合い?」

私たちの会話に入ってきたのは銀髪。
このフレンドリーな感じを見て知り合い?って聞くか、普通。

知り合いだからこんなに話してるんだけどな。
悠希…懐かしいってか久しぶりに見た。

「変わってないね」

「そうか?」

「うん」

「…あん時と変わってねぇな」

そう、小さく悠希が呟いたけれど私には上手く聞き取れなかった。
…りっちゃん先生が鬼のような血相でこちらを見てるわけだから…ね?