君が残してくれたもの


私は彼らと関わりたくなかったから窓がある方をひたすら向いていた。
まあ、左隣の席の人はビックリしてたけど。


とりあえず何か、バレたくなかった。


それなのに―…。

「ねぇ、君って羽音ちゃん?」

名前を呼ばれ反射的に振り向いてしまった私。
そこには、私を見つめて微笑んでいる銀髪と物珍しそうに私を見る茶髪がいた。

「…だとしたらなに?」

銀髪が年上じゃないと分かった以上、敬語を使う必要もないと思った私は警戒心丸出しで質問に答えた。



「玲音ーこの子だ!!」

うん、なにが。
あんたらだけで話を進めないでほしい。