琉樹の悲しそうな顔が見え

心がズキズキと痛む。


「そないに言うんやったら

もう勝手にせえ」


バン!と

彼らしくないけたたましい音を立て

閉められた扉。

もう目も見てくれなかったことに

鼻の奥がツンとする。

本当は全部嘘だ。

琉樹の隣に立ちたくないんじゃない

立てないんだ。

自分に自信が持てないことで

琉樹を傷つけた。