事の発端は数分前

私が琉樹の帰りを

教室で待っている時だった。


廊下から聞こえてきた愛しい声に

混じって聞こえた女の子ね声。

マネージャーの夜月ちゃんかな

とか呑気に思っていた私に届いたのは

数人の声で

あぁ、呼び止められたんだと

理解した。