野沢と屋上で別れた後、ダルイ授業を淡々と過ごした。

授業でさっきの野沢の真っ赤な顔を思い出しながら顔がゆるむ。

「日野‥お前授業聞いとんのか!」
生物の先生の罵声が飛ぶ。
‥もちろんバカな俺にわかるわけがない。

俺の学校はA~Eクラスあって成績で振り分けられる。
そんで俺はDクラスの中でも下の下。もう少しでEクラスになるってところ。
Eクラスはきちんと学校来ているのが珍しいくらいらしい。‥他のクラスに関心はない。
…野沢のいるクラス以外は。

先生からの罵声が終わって、チャイムが丁度鳴ったので挨拶もせずに教室から出ていく。

「こらー!日野ー!待たんかーー!!」
という声を聞きながら急いで野沢のいる教室へ向かった。‥生物の先生から逃げていた‥というのもある。

…俺はなんで野沢のことが気になっているんだろう‥?