「顔を上げろ。」 目の前にいる人にそう言われて、 演奏を止めた。 この声、知ってる。 この偉そうな言い方...あの人しかいない。 ゆっくり顔を上げるとあの人がいた。 ...ルキだ。 「どうしてここに?」 「またな、と言ったのをもう忘れたのか? やはりお前は馬鹿だな。」 あきれ顔のルキ。 「もう...煩いなぁ。」