「白谷くん発見。」
校庭で友人たちと無邪気にはしゃいでいる彼の姿を見つけて頬を緩ませる。
「もうー楓また白谷くんみてんの?」
「うん。だって好きなんだもん」
少しだけ顔を赤らめながらそういう楓の姿を見ながら親友の茜は呆れたように笑う。
「よくもまぁ、毎日毎日飽きないよね。」
「飽きないよ。表情がコロコロ変わったりして毎日新しい白谷くんを発見できるの。」
「はぁ…そんなもんかねえ?」
「うん!」
朝自分の机に座ってから放課後誰も居なくなるまで毎日白谷くんの観察を付き合わされている茜は重い溜め息をつきながらもそんな親友の姿を見るのはなんだかんだ楽しかった。
「表情がコロコロ変わるのはあんたもでしょ。」
そうボソッと呟くと
「え?何か言った?」
と聞き返されて慌てて
「なんでもないよ。」
と言った。
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