「やめとけよ。」

「真田…」

「なんだよ、お前。」

「この子の何?」

「同級生。」

「同級生がなんのようだよ?」

「田辺、帰ろう。」

真田は、あたしの腕を引っ張った。

「おい。お前、勝手になにしてんだ。」

「何って、連れて帰る」

「はぁ?んなこと許すはずねぇだろ?」

その瞬間、真田の顔に拳が飛んできた。

「そんなしょぼいパンチはあたんねえよ!」

「俺を誰だとおもってんだ?」

真田はそういって、腕を捲った。

そこには、龍のいれずみがあった。

「えっ!お前が斗龍の…」

「あぁ、おれは、斗龍の元総長だ。」

「 うひゃーっ!」

二人ともマヌケな声を出して逃げて行

った。