「ここ、俺ん家。」

「ここが剛のお家…。」

「ガラガラ…」

「ただいまー。」

「あれ?デートだろ?もう帰って来た

のか?」

「あぁ、ここでDVD見るから。」

「お、お邪魔します!」

「あっ、君が剛の彼女!名前は?」

「た、田辺愛です。」

「愛ちゃんかー!めっちゃ可愛いー!



「いいなー、剛。こんな可愛い子~!



「全然可愛いくないです。本当に…!



あたしがそういうと、お兄さんはあた

しの肩を後ろから抱いてきた。

「あっ、あの、お兄さん?!」

「おい、兄貴!止めろよ!俺の彼女

だし、いやがってるだろ。」

「はいはい!!愛ちゃん、剛が嫌にな

ったら、俺んとこ来ていいからね!」

「あっ!それと愛ちゃん、なんかする

かもしれないから気おつけてねー!」


「うっせえよ!あっち行けバカ!」

それだけ言って自分の部屋に入ってい

った。

やっぱり、お兄さんもかっこいいんだ

……。

「わりぃ、いまの気にしなくていいか

らな!」

「う、ん!」