そして、田辺が今まであった辛いこと

、悲しいことを話してくれた。

本当にどれだけ強がってたんだよ…。

「辛かったな…。

こんなに小さな体で、こんな大きな問

題抱え込んでたのか…。」

「引いた?」

「んなわけねぇだろ。」

何があっても、俺はお前の味方…。

「これからは、辛くなったら、俺のと

ころにこい。」

「俺が力になるから。」

「あり、がとう…。」

田辺…。

ずるい、その顔…。

俺をそんな可愛い顔で見んな…。

可愛い過ぎるから…。

この言葉を出さないように精一杯我慢

して、田辺を抱き締めた。



田辺、泣き止んだ…。

よかった…。


泣き止んだから、田辺を家まで送るこ

とにした。

でも、好きなやつが、違う男の家まで

送るのは、気に入らない。


少し妬いてたから、

「辛いことがあったり、なんかされた

ら、俺に言えよ。」

「うん。本当、ありがとう。」

そう言って見せた、彼女の笑顔。

すごく可愛い。

俺意外のやつにその笑顔見せんなよ?

そんな、顔で笑う田辺に笑顔を返した





「ガチャ…」

「じゃ、じゃあな。」

俺はこの時、逃げた。

あのときの事がまだ整理できていない

から。

愛子にしたあいつのことが許せていな

い…。