道端に転がってた、石ころを少し蹴った。
石ころは、コロコロ転がって、先で止まった。
「清子ちゃん、やめな」
「分かった。」
実希子ちゃんに注意されて、清子は、蹴るのを止めた。
2人は、無言のまま、家路を急ぐ。
無言なのに、気まずくないのは、友達だから。
喋らなくても、傍に居れば、安心する。
「清子ちゃん、じゃあね」
「うん。」
実希子ちゃんが、角を曲がりきるまで、清子は実希子ちゃんの背中を見送る。
実希子ちゃんが行くと、清子も歩き出す。
清子は、この帰り道、いつも思う。
何のために、家に帰るのだろう。
昔は、いつだって、早く家に帰りたかった。
早く、家に帰って、ママの白く細長い腕に抱きつきたかった。
突然だった。ママのあの、白く細長い腕が私の身体に、絡みつかなくなった。
石ころは、コロコロ転がって、先で止まった。
「清子ちゃん、やめな」
「分かった。」
実希子ちゃんに注意されて、清子は、蹴るのを止めた。
2人は、無言のまま、家路を急ぐ。
無言なのに、気まずくないのは、友達だから。
喋らなくても、傍に居れば、安心する。
「清子ちゃん、じゃあね」
「うん。」
実希子ちゃんが、角を曲がりきるまで、清子は実希子ちゃんの背中を見送る。
実希子ちゃんが行くと、清子も歩き出す。
清子は、この帰り道、いつも思う。
何のために、家に帰るのだろう。
昔は、いつだって、早く家に帰りたかった。
早く、家に帰って、ママの白く細長い腕に抱きつきたかった。
突然だった。ママのあの、白く細長い腕が私の身体に、絡みつかなくなった。

